札所17番 実正山 定林寺

あらましを 思い定めし 林寺
かねききあへづ ゆめぞさめける

やや市街地を外れた、野寺の趣の深い寺。
別称を「林寺」といい、林家の持寺として開創された。
観音堂は吹放しの回廊をとりまわし、正面の欄間の左右の花鳥図透かし彫りが美しい。
本堂手前にある鐘楼の梵鐘には西国、坂東、秩父百観音のご本尊が浮き彫りにされ、各寺院の御詠歌が刻まれている。
当初の梵鐘は江戸初期の火災で本堂とともに消失したといわれ、現存の物は宝暦8年(1758年)に再鋳されたものである。
『長享の秩父札所番付』(後述)には、札所一番と記されている。

 

『長享の秩父札所番付』(県指定文化財)の札所一番

札所三十二番法性寺の寺宝で「長享二年(1488年・室町時代)秩父札所番付」には、当時は定林寺が札所一番であったこと、また秩父札所は三十三ヶ寺であったことが記されている。
創建時は秩父大宮妙見宮(秩父神社)の近くにあったため、妙見宮をお参りしてから札所めぐりをはじめた、といわれている。
江戸時代後期に現在の場所に移された。

百観音の梵鐘

西国、坂東、秩父の百観音のご本尊を浮き彫りにした梵鐘は、埼玉県指定有形文化財に指定されている。
鐘の音のすばらしさから、秩父三名鐘の一つといわれている。
また、お参り前につくとお金が入ってくる「入りかね」とも呼ばれている。

 基 本 情 報
本 尊 十一面観世音菩薩
宗 派 曹洞宗
御詠歌 あらましを 思い定めし 林寺
かねききあへづ ゆめぞさめける
長享番付 第1番 定林寺
住 所 〒368-0025 埼玉県秩父市桜木町21-3
電 話 0494-22-6857
website  

 

駐車場

普通車:〇
マイクロバス:〇
大型バス:△

アクセス

●電車
西武線 西武秩父駅 徒歩30分(2.2km)
秩父鉄道 秩父駅 徒歩16分(1.2km)
●バス
西武秩父駅から 西武観光バス「小鹿野車庫(相生町経由)or栗尾行」札所17番下車 徒歩5分
        西武観光バス「小鹿野車庫(市立病院経由)or栗尾行」西小学校前下車 徒歩5分
●十六番から
徒歩18分(1.3km)

地図  札所十七番定林寺周辺の地図

みどころ

・観音堂
・梵鐘(県指定有形文化財)
 (百観音御本尊浮彫御詠歌有)

ご利益

・緑絗観音(子宝)

ご縁日(行事)

・5月8日
 灌仏会
・12月31日
 除夜の鐘(お焚上)

御守り

 

花ごよみ